不妊治療の保険適用がスタートして2か月たちました
患者様が不妊治療を保険でできるメリットは何かと聞かれ即答できるとしたら、少子化対策の一環として治療の環境を作り、社会に広めることができたことでしょうか。 しかし、保険で適応される内容には限界があります。妊娠を希望される患者様すべてに平等にはなっていません。治療開始にあたってはペーパーレス、デジタル化を推進する国の政策に反して今回からは一人一人の患者様から頂く書類の種類はとても多く説明書、同意書の確認に時間がかかります。 安全性のメリットには役立っていますが毎回の書類つくりと管理上の手間暇が治療内容に効果を上げるとは思えません。
クリニックは厚労省の指針に沿って申請書を出し生殖補助医療施設としての認定を受け、そのうえで不妊治療の保険適応診療ができています。 この制度によって保険点数が高得点になるので保険点数を抑え込んでいる国の方針に矛盾を感じます。
お金がかかる治療といわれ続けた不妊治療は保険適用で、多少、庶民の味方になったかに見受けられていますが治療で助成金が戻っていた時と比べると患者様の負担が多くなる時もあるようです。 治療費を考えつつも患者様に合った最適な治療で良い結果が一日も早く出ることが診療に携わる私たちの願いです。